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【NARUTO】ごめんなさいから始まる物語【トリップ】

第2章 退院


「そうか。
 カカシ、入院中の様子はどうだった?」


「特に怪しい動きはありませんでした。
 忍具を隠している様子もありませんし、忍術も使えないようです。
 持ち物はもとより、発見当時着ていた服さえボロボロであったため捨てられていましたし。」



火影様はカカシの言葉を聞き終わると、少し考え込むような動きを見せ、私にこう言った。


「よし。では、お前は私の監視の元、里から出ない範囲で自由にすることを認めよう。」


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その後はトントン拍子に事が進み、私は里の一角で暮らすことになった。
身元は火影様が保証してくれるとのことで、しばらくの生活費をいただけることになった。


ただし、私は身元不明の者という扱いで、監視をつけられることになった。
ある程度自由は許されているが、条件としてカカシと同じアパートに住むことを言い渡された。

私としては何ら問題もないが、カカシに世話をかけることになることを申し訳なく思った。



「家、大丈夫そう?」

生活するための家具やら家電やらを運び終わり、ようやく生活環境が整ってきたころ、カカシが家を訪ねてきた。

「あ、カカシさん、こんにちは。おかげさまでいい感じですよ」

「そ、何かあったら手伝うから、呼んでくれていいよ」


相変わらず、カカシは何かと気にかけてくれた。

(優しすぎて損してそうな人…)


それが今の七海の感想だった。



火影様は家だけでなく、職も工面してくれたようで、私は『木の葉病院』で、雑用として雇ってもらえることになった。

正直、以前よりも良い生活をさせてもらっている自覚があった。


これでは、この世界に来てよかったのか、考えさせられるな…。

七海はふと、自分の運の冴えなさに笑みがこぼれた。


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