【NARUTO】ごめんなさいから始まる物語【トリップ】
第7章 ご近所さん
季節は夏を迎えた。
「あっつー」
木ノ葉隠れの里に来てから初めての夏。
東京に住んでいた時と比べれば幾分かマシだが、夏の暑さには慣れないものだ。
七海は、家に帰るなりすぐにシャツとスカートを脱ぎ、部屋着のTシャツと短パンに着替えた。
こうも暑いと何もやる気が出ない。
ベッドへと引っ張られそうになる力に理性で留まり、そのまま風呂場に行きシャワーを浴びた。
タオルで軽くふいただけの髪を放置し、台所に立つ。
「たまには栄養あるものでも作るか…」
最近夏バテ気味でまともな食事が取れていなかった。
否、作る気力がなかったと言った方が正しいだろう。
今日こそは自炊をしようと、買い出しを済ませていた。
ナス、トマト、ズッキーニ。
今日は夏野菜カレーだ。
気合を入れてエプロンの紐を結ぶと、調理に取り掛かった。
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「作りすぎた…」
気合を入れて調理を始めたはいいものの、出来上がったのは一人では到底食べきれないほどの量のカレーだった。
冷蔵庫で保存して翌日は食べるにせよ、一人分には多すぎる。
どうしよう…。
しばらく頭を悩ませていたが、ふと思い立った。
(カカシさんにおすそ分けしようかな?)
一歩間違えたら大迷惑かもしれないが、ひとまず声だけでもかけてみようと、カカシの家に向かうことにした。