【NARUTO】ごめんなさいから始まる物語【トリップ】
第4章 出会い
「いっちょあがり!」
今日あったことや病院での仕事のことについて軽く話していると、あっという間にラーメンが差し出された。
「いただきます」
お腹がすいていたため、すぐに食べ始めた。
確かに、スープはコクがあり、食べ応えがある麺とチャーシューにとても合っていた。
「美味しい…」
「でしょ~」
先輩が誇らしげに言うと、店主と店員のお姉さんが嬉しそうに私たちを見つめていた。
丁度半分ほど食べ終わったころ、遠くから大きな声が聞こえてきた。
「やりぃー!!今日はカカシ先生の奢りだってばよ!」
「カカシ先生、私もいいんですか!?」
その声はあっという間に近くなり、気が付いたら声の主たちは一楽の暖簾をくぐってきていた。
「…はいはい。二度目はないからね」
金髪の元気そうな男の子と、ピンク髪の可愛らしい女の子。
それに続いて、銀髪のあの男、カカシが店に入ってきた。
「「あ」」
私は見知った顔を思いがけないところで見たことに少し驚いた。
と同時にカカシもこちらに気づいたようで、目線が合った瞬間同時に声を上げた。
「こんにちは…」
こちらも先輩と一緒に来ているし、彼も連れと来ているようだったので、なんとなく気まずい気持ちになった。
軽く会釈をしながら、一応の挨拶はしておく。
「珍しいね、こんなところで」
「今日は少し町に用があって…」
適当な答えと愛想笑いでその場を切り抜けようと、私はラーメンに視線を戻し、残りを食べ進めようとした。
が、早くも席に着いた金髪の男の子が大声を上げた。
「カカシ先生に女!?珍しいってばよ!」
普段は聞きなれない大声に驚き、箸を落としそうになる。
「ナルト、大声出さないの」
カカシにたしなめられ、ナルト呼ばれた男の子は拗ねたように唇を尖らせて静かになった。
「この子は、なんというか、知り合い…かな」
カカシは角が立たないよう、曖昧に答えを濁した。
私の本性は火影様と一部の上忍にしか伝えられておらず、里のほとんどの者からしたら私はただの一般人だ。
そのため、何とも説明し難かったのだろう。
「ふーん…」
今度はピンク髪の女の子が、探るような目線でカカシと七海を交互に見た。