【NARUTO】ごめんなさいから始まる物語【トリップ】
第4章 出会い
私は目を合わせないようにしたが、むしろそれが後ろめたさを感じさせてしまうかもしれないと、少し後悔した。
「カカシ先生の、彼女?」
全く予想だにしていなかった言葉に、吹き出しそうになる。
なんとか堪えながらも、急いで否定の言葉を口にした。
「ち、ちがっ…」
「なーんだ、違うんだ」
女の子は残念そうに、でもどこか怪しげな笑みを浮かべていた。
カカシはというと、その一部始終を見ていながら、特に何も言わずに席に着き、注文を済ませた。
(否定してよね…)
カカシ本人が否定しなかったことに内心不満を覚えながらも、私はラーメンを食べ続けた。
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「今日はありがとうございました」
私は町の外れで先輩にお礼を言うと、送っていくと先輩から申し入れられた。
相手も女性であるし、家まで送ってもらうのは申し訳ないと断り、その場で別れることになった。
自宅へと向かいながら、七海は今日一日を思い浮かべ、ほっこりとした気持ちになった。
もうすぐ家に着くところで、後ろから人影が近づいてくる気配を感じる。
日も暮れてきており視界が悪くなってきていたため、少し心細さを感じていた。
(変な人じゃないと思うけど…)
警戒しないに越したことはない、と、七海は少し急ぎ足で歩くことにした。
歩くスピードを上げたのにも関わらず、すぐに追いつかれて横に並んだ。
そのまま私を追い越して先に行くかと思ったが、しばらく横に並んだまま歩いていたため、
流石に不審に思い、恐る恐る顔を上げると、
「そんなに急いで帰らなくてもいいんじゃない」
カカシだった。