【NARUTO】ごめんなさいから始まる物語【トリップ】
第3章 新生活
カカシは任務を終え、帰路についていた。
時刻は夜の9時頃だろうか、家の前の十字路で、珍しく誰かの話し声が聞こえた。
「…をつけろよ……」
男の声と、女の声。
夜に会っているということは、恋人同士だろうか。
二人はその場で別れたらしく、一方がこちらへ来る気配を感じた。
カカシは避けるように屋根の上へ登った。
(別に、避ける必要ないんだけどね…)
カカシは、なんとなく気になって十字路を見た。
(…大丈夫なの?あれ……)
見ると、先ほど別れたらしい女のほうがその場にうずくまっていた。
どうやら酒に酔っているらしいが、気を失っているわけではなさそうだ。
カカシは何故か妙に心配になり、しばらく屋根の上から様子を伺っていた。
しばらくすると、女は急に立ち上がり、これまで胸元を抑えていたであろう手を外し、大股で歩き出した。
服の胸元は大きくはだけ、白いレースの下着が月明かりに反射し、遠目からでもキラキラと光って見えた。
(ん…?あれ、よく見たら……)
七海……?
彼女が何をしようがカカシには関係ないことのように思えたが、珍しく心になにか引っ掛かりを感じていた。