【NARUTO】ごめんなさいから始まる物語【トリップ】
第3章 新生活
生活も安定してきた頃、ふと、カカシが家を訪ねてきた。
「よっ。最近どう?」
最後にカカシを見てから一か月ほど経っただろうか、
久しぶりに見た顔に少しほっとする。
「大丈夫ですよ。気にかけてくださってありがとうございます」
「まあ、一応監視役だしね」
そういえばそうだった。
と、忘れてしまうほど、今の生活が自分に馴染んでいるのを感じていた。
忘れかけていたが、私は異世界から来た正体不明の人間で、里に住まわせてもらう代わりに監視される対象であった。
「一人で、大丈夫?」
「…えぇ」
本当は、見知らぬ土地で女一人で暮らしていくことに不安はあったが、それを悟られないように返した。
「そっか。まあ何かあれば、俺に頼っていいから」
私の不安を知ってか知らずか、カカシはそう言った。
つくづく優しい人だ、と七海は思った。