第5章 初めての人
出入り口のところで遠目からでもマービンの金髪が見えて急いで駆け寄った。
「ごめんなさい、お待たせ。」
私を見て固まるマービン。結構可愛くなってると思ったけど、どこか変だったろうか。
「似合ってない、かな。」
「あ、いや違う、悪い、いや、その、すごく、きれいで、見惚れてた。」
色んな男から綺麗とか褒められることは良くあったのに、マービンに褒められるのはバーバやマザーに褒められるのとは違った嬉しさを感じる。
うん、私やっぱりマービンが好きだ。いつか母様達やバーバとマザーにマービンの事紹介する日が来たらいいな。
「ふふ、じゃあ行こっか。」
マービンと腕を組んで街を歩き、ナンパ男に絡まれたりしたけど初めてのデートはとても楽しかった。
初めて体を交わらせた時、少し痛かったけど嬉しかった。
マービンからのプロポーズがすごく嬉しかった。
バーバとマザーにマービンを紹介したらバーバが大泣きして祝福してくれた。
マービンの両親はとても温かい人達でこんな夫婦になれたらいいなって思った。
母様が中立だけどノアの一族のような人間だと知った時は少し驚いたけど10数年ぶりに母様に会えて嬉しかった。
子供が出来てマービンと泣いて喜びあった。
メルクちゃん達が無事に戻ってきてくれて嬉しかった。
私の妊娠をメルクちゃんやラビ、リナリーたちも祝福してくれた。
いつまでも、この幸せが続けばいいなって
「………マービン………皆…………。」
だからこれは夢だと、誰か教えて。