第5章 初めての人
「よし、これでどうでしょうか。」
メルクちゃんが選んでくれた灰色のロングワンピースに白のパンプス、髪は白のリボンと一緒に編み込みアップにされた。
「おお……器用だねメルクちゃん。」
化粧もここに来てからはする余裕がなかったから美容液以外は全部捨てちゃったって言ったら化粧品も買うこととなった。
ファンデとチークを軽くして、ピンク系のグロスを塗られる。化粧するの本当に数年ぶりだけど、やっぱり綺麗になってる自分を見ると気分上がるなぁ。
「それじゃデート、楽しんできてくださいね。」
なぁなぁリボンもう一本あったよな、俺もメルの髪編み込みしてみたいさ これから任務なので崩れるので嫌です
なんて会話しながら部屋を出ていった。本当に微笑ましいな。ラビもメルクちゃんのツンデレをちゃんと理解してるから可愛くて仕方ないだろうし、早く告白しちゃえばいいのに。…ブックマンがそれを許さない感じかな。
これ以上は二人の問題だし、あまりわたしが口出すことでもないけど、リナリー同様辛い思いをしてきたメルクちゃんには幸せになって欲しい。ラビ、頑張りなよ。