第4章 揺れ動く
見渡す限りの麦畑
母様とも来たことない場所
でも私は ここを 知ってる
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銀髪と 白髪 の 笑いあう二人を 私は
「夢………。」
あの二人は、誰だっけ
ラビとブックマンが入団して暫くしてラビとメルクちゃんが一緒にご飯食べてる所を見かけるようになった。
私にストライクーとか言ってたのと違って本気でメルクちゃんの事が好きっぽくて、若者の青春で微笑ましいな。
ブックマンはそんな2人を見る視線がどこか冷たかった。ブックマンが中立の立場ってのもあるから次期ブックマンとエクソシストの恋は認められない、とかかな。
「私も早く結婚したいなぁ。」
黒の教団のルールで退団する時には教団にいた時の記憶はけさなきゃいけないらしい。
何年もの記憶を消されるなんて真っ平御免だし、結婚して子供産んで休職。それが一番良い選択だろう。
「けっ、結婚するのか!?」
近くで仕事してたマービンが焦った様子で私の側に来る。私を嫌ってるマービンには関係ない事なのに何で焦っ……ああ、先を越されるのが嫌なのね。
「私に先を越されると焦らなくても結婚相手を探すとこからだから。」
「焦らな……?ま、まあ、すぐ結婚じゃないなら…婚約者、いるんじゃないのか?」
「婚約者?ああ、あれ、ベックの求婚が鬱陶しくて嘘ついたの。」
ホッとしてるようなマービンにジョニーやタップ、ロブたちが私を見てニヤニヤと笑ってる。どうせ私は恋人いない歴=年齢のワーカーホリックよ。
「アンタ達もこっち見てニヤついてないで仕事しなさい。」