第21章 19。
私たちは多くのものを失い、大切な人も失ってきたのだから、知る権利があるはずだ。
現在、この壁の中ではさまざまな騒動が起きており、物騒な出来事が増加している。号外を読むたびに、それを強く実感している。
そして、その事実から、リヴァイさんがどれほど危険な任務に就いているのかを理解できた。
私はそのようなことを考えながら、しばらくの間黙ってリヴたちの話し合いに耳を傾けていた。
そして再び空を見上げ、どんな環境や状況であっても幸せであることに変わりはないと思い、心地よい風に身を委ねた。
すると、いつの間にかリヴたちは話し合いをやめ、大きなあくびをし、目をこすっていた。
「眠いの?お昼寝してもいいよ」
「しない。買い物に行くから」
「ちゃんとティーカップを選ぶの」
私は襲ってくる眠気に必死で耐えている二人に声をかけると、二人は欠伸をし、目を擦りながら首を横に振った。
私はその様子を見て「そっか」と呟いた。そして、洗濯物を干しているシイナに視線を向けると、彼女はそこにいなかった。きっと、まだやり残した家事を終わらせているのだろう。
私は心の中でシイナに「ありがとう」とつぶやいた。すると、太ももに二つの小さな頭が横たわり、温もりを感じた。
私は数分前まで必死に眠気を我慢していた二人の姿を思い出し、思わず吹き出してしまった。その後、咄嗟に手で口を覆い、声を出さぬよう我慢しながら笑った。
そして、私の膝枕で気持ち良さそうに寝息を立てている二人の頭を撫で、子ども特有の柔らかい頬を優しくなでていると、その手を握られた。
私はその手を握り返し、「買い物に行けるのかな?」と考えていると、シイナが片手に鞄を持ち、背伸びをしながら庭に入ってきた。そして、私たちを見て苦笑いを浮かべた。
「お待たせ…って、あれ?寝ちゃったの?どうしよう…」
「はは、今寝落ちたばかりだから、声をかければ起きるよ。楽しみにしていたから、延期にしたら しばらく不機嫌になっちゃうよ。」
「そうだね。ほら、二人とも起きて!買い物に行くよ!起きて!」
「リヴ、ルア、起きて。お父さんのティーカップを買いに行くんでしょう?」