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空を見上げた。

第16章 14。



て、お互いにその時に必要な問答を繰り返している間、気まずさを感じることはなかった。リヴァイもあまり多くを聞きたがらず、そのような気配を見せることもなかった。私もこのような展開を想像していたが、実際には必要最低限のことしか聞いてこなかったため、思わず拍子抜けしてしまったのだ。

「…ガキの名前は…なんだ」

「あぁ、名前ね、リヴと言うんだ。5歳の男の子だよ。君の名前から二文字取ったんだ。らしいよね」

「…ふざけた名前付けやがって…何考えてやがる」
「何ってそれは君のこと以外に何があるって言うのさ」
「…うせぇ…」

そんな時、なぜか妙に安心感を抱き、居心地の良い時間を過ごしていると、リヴァイは窓の外を見つめながら少し躊躇いがちに自分の子どもの名前を問いかけてきた。

私はふと、初めて会ったときのリヴとルアの姿を思い出し、懐かしさと「また会いたいな」という少しの恋しさを胸に抱きながら、窓の外を見つめ、リヴァイに視線を向けながら答えた。そして、私の瞳に映った姿に再び目を大きく見開き、息を呑み言葉を失った。

リヴァイは私にリヴの名前、年齢、性別を尋ね、その返答に対して短い文句を呟いた。しかし、その口調も優しさに満ちており、彼から漂う雰囲気は穏やかだった。

リヴァイは小さく口角を上げ、優しそうに目を細め微笑んでいた。私はその姿に目を奪われ、この部屋に来たときに感じた「今のリヴァイは一枚の美しい絵のようだ」という思いを再び抱き、息を呑んで心温まる気持ちを抱いた。そして、なぜか照れくさくなり、素早くリヴァイから視線を逸らし窓の外に目を戻した。

「君もそんな顔ができるんだね。覚えておくよ…」

私は腕を組んだまま窓の外を見つめていたが、一度リヴァイに視線を戻し、感慨深い気持ちを抱きながら、そう言った。

「…忘れろ。無理だと言うのなら、次は確実にその頭に鉛玉を打ち込んでやる」
「ははっ…それは、ごめん被るよ」

しかし、再び彼の表情を見たとき、微笑みは消え去り感情のこもっていない無表情に戻っていた。それでも、彼が口にする言葉はいつも通りの辛辣さで、私はそんなリヴァイの態度に思わず安心感を抱き、口角を上げて何度もリヴァイと窓の外を行き来する視線を交わしていた。

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