第13章 ハッピーバレンタイン
佐久間さんの場合
「ごほっごほっ…んっ…」
部屋の中から聞こえる辛そうな声に
胸が痛む…
滅多に風邪なんて引かない大ちゃんが
仕事を休んで家にいる今日
心配で看病に来たはいいけど
「うつっちゃうから部屋には
入っちゃだめ!」
そう熱で朦朧とする大ちゃんに
言われて…
ただただ部屋の前をウロウロ
歩き回ることしか出来ない自分
役立たずにもほどがある…涙
さっきまでの辛そうな咳が途切れ
急に静かになった部屋の中
心配になって
部屋の外から
「大ちゃん大丈夫…?
何か欲しいものない…?
食べれそうなものとか飲み物
買ってこようか…?」
そう声をかけてみたけど
返事は返ってこなくて
「入るからね…?」
そう恐る恐る声をかけて
部屋の中にそっと足を踏み入れた…