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すの日常

第13章 ハッピーバレンタイン


阿部ちゃんがいなくなった部屋の中

なんだか時計の音が

やけに大きく聞こえる


もしこのチョコを渡してしまったら

もう阿部ちゃんに会うことさえ

出来なくなるかもしれない



そう思うとチョコを持つ手が

カタカタと小さく震え出す…



大好きだからこそ

踏み出せなかった3年間が

一気にフラッシュバックして

座っていたソファーから

立ち上げると


握りしめていたチョコと一緒に

逃げるように玄関に歩き出す


静かに靴を履き

玄関の扉に手を伸ばした瞬間


「黙って帰るのはダメじゃない…?」


そんな声が聞こえて

ふわりと背後から抱きしめられる…


私は今夢を見てる?



阿部ちゃんに抱きしめられる瞬間を

今まで何度も妄想してきた



でも今は


阿部ちゃんの匂いも

腕の感触も

全部が全部生々しくて

息も出来なくなる…



「今日〇〇が来た理由

ちゃんと〇〇の口から聞かせて…?」



そう抱きしめられまま

耳元で囁かれ声に



私の中の理性やら恥ずかさやら

全ての感情がショートして


訳がわからないまま



「阿部ちゃんのことが好き…です…

大好き…」


そう壊れた口が

つぶやいた…


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