お掃除係は生き方を決めている【進撃の巨人】【リヴァイ】
第5章 踏み出す勇気
今日は掃除場所にエルドさんとグンタさんがいた
「兵長、最近点検来ないな」
「確かに、珍しいな……」
「そうなんですか?」
「あぁ、こんなに長い期間来なかったことはない」
(やっぱり、私のこと避けてるのかな……)
気分が曇りながらも手を動かし掃除をしている最中─────
「おい、お前ら」
(り、リヴァイ兵長!!)
「リヴァイ兵長!お疲れ様です!」
エルドさんとグンタさんがいち早く反応する
「お、お疲れ様です!」
二人の反応を見て、リヴァイ“兵士長”だという事を再確認させられた
「点検に来たが、まだ終わってないようだな。俺も手伝う」
「はい!」
エルドさんとグンタさんは兵長が来てから張り切ってるが、私はそうでは無かった
「よし、良いだろう。掃除終了だ、解散」
掃除用具を片付けて各自別れる
リヴァイ兵長も自室の方に戻っていく
「あの!リヴァイ兵長」
本当に、咄嗟に追いかけて引き止めてしまった
兵長が後ろを振り返る
「何だ?」
「えっと………」
(何してるんだ私、何言おうとしてたんだっけ……)
事前に考えておくべきだったと後悔する
このままだと、兵長が行ってしまう。また会えなくなる
イルゼさんとの会話が頭をよぎる
『悔いのない時間を過ごすべきだと思う───』
「あの……この前のお礼として、私もリヴァイ兵長にお茶を振る舞いたいんです。今夜伺ってもいいですか?」
「………あぁ、分かった。今夜なら空いてる」
「あ、ありがとうございます!」
訪問する時間を告げて早急に立ち去った