• テキストサイズ

お掃除係は生き方を決めている【進撃の巨人】【リヴァイ】

第4章 なぜかわからないけど


リヴァイ兵長の部屋は想像通りとても綺麗で無駄なものが一切なかった

唯一目立ってたものは机の上にあるたくさんの書類


(やっぱまずかったな……)


「突っ立ってないでここに座れ」

「あ、はい!」


そう言われて、窓際にあった丸いカフェテーブルに座った

リヴァイ兵長の部屋で受けた待遇は想像とかなり違った

兵長は自ら紅茶を入れ私の目の前のテーブルに置いた


(紅茶……!)


兵長も反対側の席に着く


私は以前兵長とした会話を思い出した



(………わかった、また今度。壁外調査が終わったらな)



「リヴァイ兵長、覚えててくださったんですね!」


「覚えてるも何も、俺が言い出したんだから当然だ」

「嬉しいです!いただいていいですか?」

「あぁ」


ティーカップを手に取り鼻に近づけて香りを嗅ぐ


(フルーティーでめちゃくちゃ良い匂い。多分珍しい茶葉だ)


口に流し込むとホッとする風味が広がる



リヴァイ兵長も向かいに座って紅茶を飲んでいる


(すごい独特のカップの持ち方をしてるな……)


「このお茶、すごくいい香りですね」

「あぁそうだな、俺がよく飲んでる茶葉だ」


心なしか兵長もリラックスしている様子だった



「お前、なんで俺の部屋に来た?」


(あ、いけない。要件を言うのを忘れてた!)


「リヴァイ兵長が昨日、壁外調査から帰った後私を運んでくださったって聞いてお礼を言いに来ました!」


「そうか……」


「本当に昨日はありがとうございました!医務室だけじゃなくて自室まで運んでいただいたとハンジさんに聞きまして……」


「ハンジから聞いたのか」


「はい、わざわざ申し訳ないです。自己管理を怠ったばかりに……」


「そうだ、仲間想いなのは結構なことだが。自分のことも十分に視野に入れとけ」


(私の体調の悪さを見透かすような視線にドキリとする)


「はい、次から気をつけます!一応、大丈夫な程度の血の量だったはずなんですけど……疲労も相まって気絶しちゃったみたいですね」


「次からはそんな事にならないようにしとけ」


「分かりました、色々お世話になっちゃって……」

「紅茶ごちそうさまです、美味しかったです!」



お礼を言って兵長の部屋を出ようとすると幹部棟に来たそもそもの理由を忘れてたことに気づいた
/ 55ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp