お掃除係は生き方を決めている【進撃の巨人】【リヴァイ】
第4章 なぜかわからないけど
「──────ねぇ、メアリ。聞こえる?」
誰かの声が聞こえる
(この声は……エリザだ)
「え、エリザ……」
「あ!メアリ、意識戻ったんだ!ほんとによかった〜」
「う、うん、まだ少し頭が回らないけど……」
「ここは……そうか、もう壁外調査終わったんだね」
「そうだよ、メアリってば心臓に悪すぎ!荷馬車で倒れてるの見た時は死んでるのかと思ったよ!」
「それはごめん……」
「輸血するために血採りすぎて気失ってたらしいじゃん」
「うん」
「もう少し自分のこと大事にしなよ、仲間思いなのはいいことだけどさ」
「エリザ……ありがとうね」
「なによ、少し怒ってるんだからね」
私は少し不機嫌なエリザを抱きしめた
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私の意識が戻ったのは壁外調査が終わって一晩経った日の朝だった
医務室は人が多かったので脈も呼吸も正常だった私は自室に運ばれた
同室のエリザは私が起きるまで、心配してそばにいてくれたらしい
(エリザは優しいな、今度何かお礼しなきゃ)
壁外調査の後は休息の意味も込めて数日訓練は無いが、外を見るともう自主的にトレーニングをしてる兵士がいた
(私も早くトレーニング始めなきゃ、でも倒れたせいで数日は安静にって言われてたらしいんだよな〜)
(正直全然体調は良く無いけど、ギリ動けるぐらいには回復したし。輸血した量も命に関わらないくらいの量にしたから、もう活動していいはずなんだけど……)
過度な運動とかはダメなだけで、活動自体は禁止されてないだろう。私は医務室にカイルの容態を見に行くことにした
(緊急事態とはいえいきなり輸血しちゃったから、拒否反応とか出てないか心配だし……)