第1章 HappyBirthday〜2025.12.25〜
冬の凍てつく寒さの中兵舎へ向かうまでの道のりもずっと雪は止むことなく降り続いている。
まるで羽みたいに舞うそれは毎年見ても幻想的で、この世界も捨てたものじゃないと思わず顔がほころぶ瞬間だ
結局ずっとリヴァイの事ばっかり考えてしまって今日1日きっと眠れない夜を過ごすだろう。
でもそんなの慣れてる。
いつか兵長の執務室で、壁外調査終わりの山のような書類を、一睡もせず片付けることもあったのだ。
あの時は只々幸せだったなぁ。
なんて…今は幸せじゃないみたいな言い方になってしまってるけど、両想いは両想いで違う不安があることになんて贅沢なんだと意気消沈した。
・・・・どうしよう。
なんだか…
今日は帰りたくなかった。
そんな時
「ねぇ君たち二人?よかったら俺らと飲まない?」
若干酔っているガタイのいい男二人が声をかけてきた。
今日は私服だしあたし達が調査兵だと言うことはわからないのだろう。
自由の翼を背負っていたら一般人からナンパなどされることはない。
でも、丁度帰りたくないと思っていたあたしはあっさりその口車にのって飲みに行こうとのってしまった。
親友がやめときなって制止してきたけど今のあたしは馬の耳に念仏。
それじゃああたし一人で行くよと言って、男二人の背中をグイグイ押して次の店まで歩いていった。
今思えば、これは一種のきっかけだったのかもしれない。
本当のリヴァイ兵長の奥底をみることができたきっかけ。