第1章 HappyBirthday〜2025.12.25〜
「リヴァイ兵長ってさ、ユキと付き合う前からたぶんユキの事好きだったと思うよ。」
「え……?どういう事?」
初めて聞く事象に思わず前のめりになる。
あたしはずっと兵長の事が好きだった。
好きすぎていつもその背中をずっと見続けてきた。
告白だって・・・、生涯の思い出になればと思って振られる覚悟で言ったのにOKを貰えて、まさに青天の霹靂だった。
兵長の想いは誰にも負けない。あたし以上に兵長を愛する人は絶対いないと豪語してもいい。だから付き合うことになってもあたしの想いのほうが強すぎて、逆に兵長は引いてしまったらどうしようとずっと不安だったと言うのに、親友からの一言はそれを一蹴するくらい驚愕な一言だった。
「訓練する時も、兵舎にいる時も兵長、いつもあんたのこと目で追ってたんだよ?あれは他の兵士に向ける目じゃないよ。強いていうならあんたが兵長をみる目とおんなじ。」
「そ、そう、なの……?」
もしそうなら本当にうれしい。他人から聞かされるのは癪だがそうでなければ分からないこともあるというもの。
だから兵長はあたしの告白にすぐに応えてくれたのかな?
兵長も、あたしのことが好きだから?
どうしよう。やっぱりうれしい!
でも次の一言で天にものぼるうれしい気持ちが一気に下降した。
「でも兵長ってさ、あんなにモテるんだから他の女がほっとかないじゃん?噂で聞いたんだけどね・・・、エルヴィン団長と出かける夜会では資金を貰える条件として、令嬢と一夜を共にすることもあったりするんだって」
「・・・・・・・え?」
何それ。初耳だ。
兵長が、令嬢と一夜を共にする……?
それって要するに、令嬢を抱くって、事・・・・?
兵長が言っていた夜会ほど面倒くさいものはないってソウいうこと?
それじゃあ・・・・今日の夜会って・・・
それ以上考えないようにぶんぶんと思い切り頭を振ってやっぽり自棄酒だと思いジョッキを飲み干しておかわりをした。
気付けば深夜を回ろうとしていた。
リヴァイは今日は帰ってこない。
今まで考えたことはなかったけど、夜会の時泊まってるのは宿でいいんだよね?
それとも、令嬢の屋敷・・・・?
ふらつく足取りで酒場を出ればまだ雪がふっていた。
「・・・・積もるかな」