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雪解けの結晶【リヴァイ】

第1章 HappyBirthday〜2025.12.25〜








―――パタン



「ふふ、リヴァイ兵長、嬉しい。今夜はずっと一緒にいてくださるのでしょう?」


女の腰を引いて豪勢な部屋に2人入れば、令嬢は忽ち抱きついてきた。


会った時から鼻に付く香水が、抱きつかれたことによって余計に強く香ってくる。

なんとも不快な匂いだ。


だが…今まで相手をしてきた令嬢もまた強めの香水を醸し出していたのだ。

何を今さら、とは思うものの、

不快感が拭えないのは、ここ最近ユキが近くにいた影響が大きい


ユキは、とても清潔感溢れるいい匂いがする



もちろん兵士たるもの、こんな派手な衣装も、どぎつい香水も纏うことはないのに、不思議とあいつからは陽を浴びた甘い花の香りがする。

腰まである長い髪を解く時や、

風に揺れて、柔らかい髪が靡く時は一段とその香りが強くなって、それが心地よく鼻に突き抜ける。

恋人になって感じた、1番悪くない瞬間だと思った




それが今はどうだ。


くだらない祝賀会に参加させられた上に、

自分の誕生日という名目と、

資金援助という、

兵団の存続に関わる難点を出され、おまけに体の関係まで迫られるこの状況を。




何度も言うように、確かに今までの自分だったらこのまま事に及んでいたかもしれない。



だが今はその気はまったくない。



「悪いがここまでだ。」


俺の言葉に抱きついていた令嬢の顔が上がり、困惑した表情で見上げられそのまま視線が重なった。


「⋯どういう、事ですか?」

「今日はあんたの顔を立ててずっと付き合っていたが、会場を出たらもう振りまく愛想は終いだ。」


さらに困惑した表情をする令嬢に、お構い無しに冷たい声を投げかける。


「帰らせてもらう。」

「そ…そんなっ、リヴァイ様…ッ!」


抱きつかれていた腕をほどき、リヴァイは令嬢の横を通り過ぎドアに向かう。

「俺のために宴を開いてくれて感謝する」


礼を言うのは最大限の譲歩だ。
普段なら絶対言わない。

そう一言残し、俺はその場をあとにしようとした、が…



「待ってください!!わたくしにっ、わたくしに恥をかかせるおつもりですか!!」



簡単に帰らせてくれないのが往生際が悪い、傲慢で自分勝手な女がすることだ。



ガシリと腕を掴まれ、リヴァイは退室を阻まれた



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