第1章 HappyBirthday〜2025.12.25〜
優しい手はずっと頭を撫でてくれ落ち着く匂いに包まれていれば次第にユキの瞼はトロンとしてきた
「ユキ?眠いのか?」
「・・・ん、なんか……急に眠気が・・・・・」
無理もない
夜会明けでここに戻ってきたのは深夜で、それからユキを抱いたのもあり時計を見ればすでに明け方近くになっていた。
冬の時期だからまだ外は暗いが時間を忘れユキと情事に耽ってしまったことで起床時間まであと2、3時間しかない。
夜会という就労時間外の労務をこなした自分は次の日は代休を取れるが普通に訓練や兵務に明け暮れるユキは今日もまた訓練だ
そんな事も考えもせずユキの体を酷使させてしまった事になんともバツが悪くなりリヴァイは心の中で軽く舌打ちをした。
「寝ろ。時間になったら起こしてやる」
「・・・・・ン、でも・・・・・部屋に、戻らないと・・・・・」
「後で連れてってやる。さすがにこの時間ならまだ誰も起きてねェしな」
「・・・・・へい、ちょう・・・・・」
「なんだ?」
そっとリヴァイの背中に手を回すユキは、うわごとのように何かを喋りだした
「さっき・・・兵長に抱かれる前、兵長は、俺を、穢いと思うか?って、聞いてきましたけど・・・あたしは思ってないです」
「あ?」
「知らなかった事とはいえ、兵団資金の為にいろんな女性と、と聞いて最初は落ち込みましたし、嫌⋯でしたけど、もうしないって言ってくれたし……何より、あたしと付き合ってから一度も他の女の人と関係を持ってないって言ってくれた事、嬉しかったです」
「好きな女とヤッた事ねェからな・・・・・」
「はい。その言葉、信じてます」
「・・・・・」
トクン、トクン、と聞こえてくるリヴァイの心音を聞きながらユキはゆっくりと目を閉じた
「どれだけ兵長の事見てきたと思ってるんですか。寝る間を惜しんで執務をこなす兵長も、指導者として兵士たちに指導する兵長も、あたしは5年も見てきてるんですよ?だから穢いなんて思いません。裏のお仕事があるから今の調査兵団が成り立つ1つの要なんだと、思うことにします」
「はっ、急に弱気だな」
「・・・・・嫉妬は、しますから」
「・・・・・」
「でも、これでもう、兵長はあたしのものになったので、浮気はダメですよ?」
「するか」