第1章 HappyBirthday〜2025.12.25〜
ユキの決意を再確認してこの腕に抱きしめると、
本当の意味でユキを手に入れられたような気がした。
まだ抱いてもいないというのに繋がったような不思議な感覚に答えを導き出そうと思ったが、それより早くも理性の方が切れそうで首がもたげる。
リヴァイはユキの両肩を掴んでやんわり解いて両頰を覆った。
ふっくらと艶のある唇は血色がよく、自分とは違う生き物なんだと思い知る。
正直・・・・・令嬢との逢瀬を仕事のためと言い切ったが、リヴァイの出身地である地下街は、貞操観念を捨てた、生きる為に体を売る女たちで溢れかえっており、
この"キレイな世界"とはまるで正反対の地だった。
酒… 暴力… 犯罪… 殺人… 強姦…
なんでもありのクソ溜めみてェな暗い世界ではなんでもありの、己に貪欲な人間だけ生き延びる事が許された世界だった。
性に関しても低俗で、金を出さなくても足を開く女などゴロゴロいる。
リヴァイに至っても漏れなくその範疇で、端正な顔立ちゆえ近寄る女は後を絶たず、そして拒むことなく好きなだけ女を抱き、欲を発散してきた。
だから、"溜まる"という生理現象が理解できなかったが、地上に上がり、初めてその感覚を理解した。
だが、この兵団に拾われ、奇しくもその強さゆえ兵士長という肩書を手に入れてから、ここでも女たちに囲まれることになった。
違うのは、地下で生きるために、
薄い端切れの布をつなぎ合わせた服を着て、男に体を許しながら"生"に執着した女ではなく、
物欲や金に目がなく、煌びやかなドレスに身を包み、"死んだような目"をして鼻息荒い雌豚のような女の醜態。
それでも快楽は得ることはできると思い、その過去も含め、仕事で、と割り切り数え切れないほど女を抱いてきた。
この事をユキに言うつもりはない。
言ったところでどうせ、
お前はもう…俺から逃げることはできないのだから。
「ユキ・・・・・俺が怖いか?」
「・・・・?いいえ・・・・」
「俺を・・・・穢いと思うか?」
「・・・・・」
リヴァイは包んでいた手をそのままに、吸い寄せられるようにその熟れた口にキスを落とし、再びベッドに押し倒した。
今度は優しく、丁寧に。
キスは、想像以上に甘かった。