第1章 HappyBirthday〜2025.12.25〜
「ほんとですか?」
「ああ」
あたしの不安な心を払拭するかのように間髪入れずに答えるリヴァイの切実さに、さっきまでの悲しい気持ちが薄らいでいく。
優しく涙を拭ってくれる所作にも愛情を感じて気づけば涙も止まっていた。
「リヴァイ兵長、好きです」
「・・・・知ってる」
「あたしは、リヴァイ兵長の恋人ですよね?」
「当たり前だろうが」
何度だって確認する。
今この時が夢じゃないと思えるように、あたしの想いが何度でも伝わればいい。
あたしの方が、リヴァイ兵長が相手した女の人たちよりこの人の事を愛してる自信がある。
だって、ずっと・・・・・ずっとあなたの事を見てきたんだから。
でも、恋人なのにあたしの知らないリヴァイ兵長の顔を、他の女が知ってるのは嫌だ
「・・・・兵長、実はあたし・・・・兵長に内緒にしてた事があります」
「・・・・それは俺を怒らせる事か?」
「いえ、たぶん違います。でも・・・・・本当は昨日言うつもりだったんです・・・・」
「どういう事だ?」
訝しげな表情でユキを見つめるリヴァイは不機嫌な様子を隠すことなく早く言えと目で訴えてきた。
勿論ここまで言ったらユキもすぐに言おうとしていたが、リヴァイのあまりの態度の急変に若干怯んで少しだけ沈黙してしまった。
「あ、あの・・・・」
「早く言え」
怒らせることじゃないと言ったのに言いにくい雰囲気になってしまった
でも、ここまできて言わない選択肢はない
この事は前から
リヴァイの誕生日がわかった時点で言おうと決めていたのだから
「誕生日だったんです。昨日・・・・12月25日
リヴァイ兵長と同じ日はあたしも誕生日だったんです!」
「・・・・は?」
きっ!と意を決してリヴァイと向き合い真剣な眼差しで答えれば、口をぽかんと開けて眉を顰められた
いや・・・・なんでそんな顔をするんだ
何度も言う。怒らせる事じゃないと言ったじゃないか
「・・・・・それがお前が内緒にしてた事か?」
「あ、いえまだ…って、え!?なんでそんな呆れたような顔をするんですかッ!」
「知ってたが」
「へ?」
何が?という声を出してしまいもう一度リヴァイに問えば、なんと彼はあたしの誕生日を知っていた。