第4章 狙撃手合同練習と作戦会議
夏目「お姉さんいたんすね!今度紹介してください!」
『残念。あの人もうやめたんだよね』
夏目「あー、それは残念…」
そろそろ作戦会議の時間になるため訓練用の荷物を片付け、最後に絵馬の元へ向かう。
『絵馬』
絵馬「美晴さん」
『あの人の事はさっさと忘れて。いつまでも引きずってるの、見てて腹立つから』
絵馬「…それは出来ない。オレの師匠だし……それに、引きずってるのはそっちでしょ。わざわざB級に戻って狙撃手に転向までして。そんな事しても、美晴さんは鳩原先輩にはなれないよ」
『…!……そんなの、分かってる………はあ…私、この後作戦会議あるのでここで失礼します。皆さんお疲れ様でした』
当真「おー、お疲れ」
同じく先に戻るという奈良坂先輩と日浦ちゃんより一足先に訓練室を出て東隊作戦室に向かう。
"鳩原先輩にはなれない"
((そんなの私が一番わかってるよ。それに、私は姉を目標にしてる訳じゃない))
作戦室に入れば私以外の全員が既に集まっていて慌てて椅子に腰かける。
『遅れてすみません…!』
人見「ううん、ちゃんと時間前。訓練お疲れ」
『ありがとうございます』
東「じゃあ揃ったし始めていこうか」
東さんの言葉で作戦会議が始まる。と言っても東さんは基本的に話を聞いて、客観的な疑問点を定期的に投げかけてくるスタイルだ。
東隊は隊員の育成に力を入れる部隊だから。だから私はこの隊を選んだのだ。
小荒井「だーかーらー…普通にやっても1位2位には勝てないじゃん。那須隊みたいにMAP使って仕掛けないと……」
奥寺「那須隊はそれで結局負けただろ。転送の運がでかすぎ。四つ巴なら勝算はもっと低くなるぞ」
『コアラ、那須隊のログ見てちょっと変わったMAP使いたいだけでしょ』
小荒井「うっ…それは否定できない…けどよ!いつも通りやったって勝算は低いじゃんかよ」
奥寺「一か八かで勝っても次に繋がらないだろ」
人見「はいはい。意地の張り合いになってるよー」
東「お前たちの意見が割れてるのは分かった。じゃあ次は一致してるところを教えてくれ」
奥寺「次の相手の3部隊は中距離の射程持ちが居ます。合わせて影浦隊と玉狛第二には長距離も。うちは東さんと鳩原の長距離2人」