第1章 戯れ
無惨は珠世の蜜壺を食い入るように見つめながら、大きく喉を動かした。
珠世の蜜を掬った亀頭で剥いた秘粒を擽ってやると、彼女の体が大きく跳ねた。四つん這いのまま頭を下げては尻を高く突き出している。
すっかり開き、丸見えになった蜜壺にまたも亀頭を這わせてやると、ぴたりと陰唇が吸い付いてきた。子を産んだとは思えない程小ぶりな陰唇に媚びるように吸い付かれると、屹立が一層熱く膨れ上がる。ここで腰を押し付ければ、何の抵抗もなく珠世と一つになれるのではないか。
彼は媚びる蜜壺に導かれるがまま、自らの傘の部分を捩じ込んだ。
「ぐッ……」
珠世が口惜しげな呻き声を上げる。まだ先端しか交わっていないが、自分を憎んでいる美しい女を犯したのだという征服感が無惨を強く満たしていた。憎んでいる自分に犯されるためにこの蜜壺はこうも蕩けているのだ、と思うとこれでもかという程彼自身が昂った。
──なあ珠世、このままにしていたらお前はどうする?
焦らすように先端のみをぬるぬると出し入れする。大きく傘を開いた無惨の亀頭は抜く度にちゅぽ、ちゅぽという卑猥な音を立てている。その卑猥な音と重なるように、尻を大きく突き出した珠世が甘く物足りなさげな声を上げる。
気まぐれで自身を二、三寸程差し込み、それを引き抜こうとしてみると、珠世は蕩けた蜜壺をきゅっと締め付けて無惨を決して離すまいとする。
──どうやら稀血の効果に抗っているようだな。しかしそれもそろそろだろう──
そう思ったと同時に、珠世は無惨を締め付けたまま、ゆらゆらとその腰を自ら前後に動かし始めたのだ。
「あッ……厭ッ、違うのッ!……厭ッ、でも止まらないの……」
それは無惨の理性が崩壊した瞬間であった。
──珠世、珠世。何といじらしい。こんな淫らな姿を、私だけのものにしておくことの、なんと勿体ないことか──