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~たゆたううたかた~【禪院直哉/R-18/短編集】

第1章 気まぐれ 【禪院直哉】



さっきのあのベッドは……
この露天風呂の向こう側にあるけど。

『これだけ高い壁に囲まれてるねんし、
誰かに見られたりする心配は
あらへんと思うけどなぁ…俺は』

このホテルのお向かいも
お隣さんもラブホテルだったけど。

『ちゃんが
大きい声だけ…出さんように
我慢してくれたら済む事やん?』

そう言われて…露天風呂から
バスローブを身に纏って
壁の裏側へと移動する。

周囲を壁に覆われた…
個室みたいな空間だけど…。
こうして…クッションシートの
デイベッドの上に仰向けになれば。

上には夜空が広がっている。

『そうやなぁ…どっかの
広い場所貸し切りにして、
砂浜とか高原とかの真ん中に
ベッドだけ置いてすんのも…
そんなんも…面白そうやん?』

そう話しかけて来る直哉の言葉も
私の耳にはちゃんと入って来なくて。
声…出さない様にしないとって
そんなことばっかり考えていた。

覆い被さって来られれば
視界は直哉で占められるから
その背中の後ろに…背景の様にだけ
空が見える様になるだけだったけど…。

ぎゅっと…が
直哉の着ているバスローブを握ると。

「あのッ…、直哉様…
こ…声は…抑えるつもりなのですが。
我慢できなくなってしまったら…」

『部屋で…続きせぇ言いたいねんな?』

直哉の言葉に自分の首を縦に振る。

『ほんなら…ちょびっとだけ
いやらしい事…しょーか?』

顔が近付いて来て瞼を閉じると
そのままキスをされて。
キスをしながらおっぱいを揉まれて
バスローブの上から先端の突起を
カリカリと指先で引っ掻かれる。

ビクビクっと直哉の愛撫に
身体が反応して跳ねるも
思わず漏れそうになった声は
ギリッ…と唇を直哉の唇に
押し付けて…押し殺した。

『目開けて…何され…とんのか
ちゃんと…見とき?
ちゃんと見とかな…、俺に
自分が気持ち良うなっとる隙に
生チンコぶち込まれるかも知らへんで?』

バスローブの前を解かれて、
ちゅぅ…と片方の乳首に吸い付きながら
反対の乳首を指先で捏ねる様に転がされて。

自分のおっぱいを美味しそうに
吸っているその姿から…
目が逸らせないで…しまって居て。


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