【ヒロアカ】転生した先は猫人間でした【爆豪】【轟】
第12章 一難去って・・・?
夕食の間も爆豪は静かだった。
もしかしたらいつもそうなのかもしれない。
光己の話にたまに返事をする程度の和やかな時間はすぎて行った。
『ご馳走様でした!お皿洗います!』
「いいのいいの!疲れてるだろうからお風呂入ってそのまま寝ちゃいなさい!」
『あ、ありがとうございます・・・』
「ん?」
『あの・・・』
紬の体を気遣ってくれた光己だが、問題があった。
何せ事件の後、着の身着のまま来てしまったため、着替えがない。
そのことを小声で伝える紬。
「あー!そういえばそうだったね!ごめんごめん、コンビニで下着は買ってくるとして・・・。うん、服は大丈夫!勝己のお古があるからね」
『!?!?い、いいんですか!?』
「?この時間もうこの辺に服とか売ってるところないしね、大丈夫!」
光己の提案にありがたくも驚く紬。
『(こんなサービスイベント有!?やばい!)』
「じゃ、お風呂行っている間に買っとくから、入っちゃって!」
『はい!』
紬は興奮気味に返事をするとそそくさとお風呂場へ向かった。
『あ〜、生き返る〜』
紬は3日ぶりのお風呂を堪能し、脱衣所へ向かう。
『っ・・・ゴクリ』
目の前にはコンビニで調達された女性用ボクサーパンツと、爆豪の今は着られていないであろう、古着が置いてあった。
紬は思わず唾を飲み込み、袖を通す。
『お風呂上がりました!ありがとうございます』
「あら。おかえり!ちょっと大きいけど、いい感じだったわね」
にっこり笑って紬を迎える光己。
「!!!?」
リビングから出てきた爆豪は紬の姿をみて驚いている。
「なっ、テメー何でそれ・・・!」
『ご、ごめん、光己さんが出してくれて・・・』
「あんたもう着てないんだからいいでしょうが!」
「捨てろっつってただろーが!」
「いやー、中々タイミングなくてね♡取っといてよかったわ」
またしてもルンルンな光己はリビングに戻って行った。
「・・・・・・」
『じゃ、じゃあ、私寝るね、おやすみ・・・』
光己が去った後、じっとこちらを見つめる爆豪の視線に耐えられなくなった紬は、部屋に戻ることにした。