第1章 再び
つばきの祖父はとても厳しくて優しい人だった
なので幼い頃からつばきはとても礼儀正しい女の子だった
性格は控えめで優しく気取らず優美な女性のよう
まるで椿の花言葉のような女性だった
「ミツバ姉…総悟も土方さんも素晴らしい侍になってますね」
ミツバが江戸に行き総悟たちに出会ったとき私に嬉しそうに電話で話してくれたことを思い出していた
ミ「総ちゃん立派にやってるみたい近藤さんもね褒めてたのよ!それでねあの人も十四郎さんも強くなってるみたいなの」
喜んで報告してくれてるミツバ姉は土方のことを話すときだけ少し寂しそうだった
ミツバ姉が他の人と結婚すると聞いたとき私は祝福の気持ちでいた
でもミツバ姉を見ているとまだあの人の気持ちが無くなったわけじゃないのが分かった
そして私もまだあの人、土方さんへの気持ちが無くなってないことに気づいた
近藤さんと総悟と土方さんが江戸へ向かったあの日
私もここで忘れようと気持ちに蓋をしていた