• テキストサイズ

【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第7章 再会


国見 side

「なあなあ影山!なんか鈴木さんがグラさんって呼ばれてる!」

「グラ、さん…?」

「はっ!?お前、グラさん覚えてねーの!?俺らの試合観に来てたサングラスの女子いたじゃん!」

金田一がネットを掴み向こう側の影山に話しかけた。

「なんか話してるのを聞いた覚えはあるけど、試合中は集中してたから観客席とか見た記憶ねぇな」

「はぁっ!?俺らだって集中してたっつーの!」

「やめときなよ金田一、こいつはそういうヤツなんだから」

そう言って影山を見ると、フッと目を逸らした。
…こいつ本当に気付いてなかったのかよ?


「にしてもさぁ、大王様近い!おれたちの鈴木さんなのに!」

「元は俺たちの鈴木だったんだけどね」

「なっ…!今はおれたちのだ!!」

「俺、鈴木と3年間同じクラスだったし」

「さ、3年間…すげえっ!」

「試合、毎回観にきてたのにさ…本当に気付かないなんてことあるんだ。さすが王様は薄情だよね」

「………チッ」

影山は舌打ちをした。


「なんかお前、うちの月島みたいなヤツだな」

「月島?」

「こいつ」

「チョット僕のことそういう風に使うのやめてよね」

「なんかお前ら性格似てる気がする、チクチク言葉ばっかりなとこと…あと、鈴木さんとクラスが一緒なとこも!」

「…へえ、そうなんだ」

「アッはい、一応隣の席です、毎日鈴木の横顔見れてなんかすみません」

「……べつに」

「ほら月島くん、そういうとこ!!」

「うるさいよ」


俺、たぶんこの月島ってヤツ苦手なタイプだ。


/ 642ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp