第7章 再会
そして、両チームコートの中に出揃った。
『…1年生も試合に出るんですね、選手層の厚い青葉城西で国見くんも金田一くんもすごい』
「ああ、うちのチームは学年関係なく、常に勝てるメンバーで臨んでいるんだ。でもそれは…烏野も同じみたいだが」
烏野に視線を向けると、飛雄・ツッキー・日向くんがコートにいた。
「まぁ、1人はうちのわがままですけどね…あ、ども溝口です」
『鈴木です!…わがままとは?』
「度々そちらの監督さんからは練習試合のお誘いをいただいていてね、今回新入生の“影山くん”をセッターで出場させることを条件にお受けしたんだよ」
『そう、だったんですね』
すごいな、飛雄は。
他校から練習試合の条件に使われてしまうほどの力があるんだ。
「うちは彼にフラれちゃったんだ」
『あ、あはは…そうでしたか』
推薦のことか。
「ありゃりゃ、5番くんどうしたのかな」
日向くん、さっきすごい緊張してたけど…まだ引きずってるのかな。
そんな日向くんのサーブ。
日向くんの放ったボールは、飛雄の頭に激突した。
「ぶォハーッ!ぅオイ後頭部大丈夫か!!!」
「ナイス後頭部!!!!」
ゲラゲラと烏野コートから大声が聞こえる。
『っ…す、すみませ…っ、うるさくて…っ』
「キミも笑いたかったら笑っていいんだよ」
溝口さんからにこやかに言われて、私は笑いを殺すために咳払いをした。