第7章 再会
『す、すみません…家族に連絡入れてもいいですか?』
「うん、もちろん」
スマホを取り出しLINEを開く。
“影山飛雄”を探し文章を打ち込んだ。
《ねえ大変なことになった!!!》
するとすぐに既読がついて返事がきた。
〈来ない方がいい理由がそれ〉
聞こえてたのか、私の声。
《いるかな?》
〈国見?〉
《そう》
〈いるだろ、普通に〉
《やばいやばいやばいやばい》
〈いつかは言う予定だったんだろ?〉
《そうなんだけどさ…》
私が泣いたちいかわのスタンプを送ると、飛雄は泣いちゃった!というハチワレのスタンプを送ってきた。飛雄は私がプレゼントしたスタンプしか持っていないので、スタンプのバリエーションが完全に女子のそれだ。
『…はあ、なんてこった』
「鈴木さん、大丈夫?」
『あ、すみません…大丈夫です』
少しすると、席の後方で田中さんの叫び声が聞こえてきた。
日向くんの体調不良でバスが少しだけ停まった。