第7章 再会
「鈴木さん改めまして、マネージャーをしている3年2組の清水です。よろしくね」
『はい!清水先輩、1年4組の鈴木です。よろしくお願いします』
「鈴木さん、バレーボールは観たことあるかな?」
『はい、あります』
「わ、そうなの?オリンピックとか?」
『そうですね、オリンピックと…あと幼なじみがずっとバレーをやっているので、それで試合……っ!』
「ん?どうかした?」
『あ、いや…なんでもないです!』
清水先輩との空気感に馴染みすぎて、つい幼なじみの話をしてしまった。席の大分後ろの方に本人いるけど…大丈夫だよね。
「そっか、それなら心強いな。…あ、ごめん入部希望じゃないのにこんなこと言うの良くないね…」
『いえいえ、試合を近くで観られるのすごく楽しみです!…あれ、そういえば今日ってどこの学校と練習試合なんですか?』
「今日?青葉城西高校、わかる?」
『…あおば、じょうさい…』
「そう、宮城県でベスト4の強豪だよ」
──国見くんは決めた?
──うちのバレー部って大体青葉城西行くんだよね。だから俺もそこ。
『あああ、青葉城西…!?』
「驚いちゃうよね、いきなり県の4強と練習試合なんて」
『うわぁあ……』
ま、まずい、非常にまずい…!!
そこには、国見くんがいるではないか!!
白鳥沢学園の辞退を最後まで言うことのできなかった、あの国見くんが。
それだけじゃない。私がどうして烏野高校を選んだのか、チーム内に影山飛雄がいれば簡単に繋がってしまうではないか…!!
国見くんは頭の回転が早い人だったからきっと結びついてしまうはず…まずいまずいまずいまずい………。