第7章 再会
ジャージに着替え終わってバスのところへ向かった。すると、バレー部一同は先生を囲むように集合していた。何かを話しているようだったので、音を立てずにこっそりと合流した。
「あっ」
田中さんが私に気付く。
そして、その声に気付いた先生が私に目を向けた。
「あぁっ!鈴木さんですね、男子バレー部顧問の武田です!いやぁ、入学式の新入生代表挨拶…とても素晴らしかったです」
『そ、そんな…すみません、お話の途中に』
「いえ、もう終わったところですよ。さぁそれでは向かいますか」
「「「「「お願いしァース!!!」」」」」
「はーい」
おお、運動部っぽい!
「…にしても、ジャージ姿もいいですなァ」
『田中さん?』
「いや、この芋ジャージが可愛く見えることなんてあるんだなあと」
「あ、わかる!普通こうはなんないべ!」
「他の人に失礼だろ」
「クッソ、月島と山口は見慣れてんのか」
「アッ、はい、そうですね〜」
「こいつ…!」
「こういうの、放っておいていいからね、月島も」
「次からはそうさせていただきマス」
「潔子さんッ!」
そうこうしている間に、一同はバスへ乗り込んだ。
席順があるわけではないので、みんなそれぞれ好きなところへ座っている。私はマネージャーさんの隣に座らせてもらった。
「みんな乗ったね〜?出発しますよー」
いよいよ、バスが動き出す。