第6章 なんでこうなった?
3人が着替えに行ってから、私はマネージャーさんに今日の説明を何も受けていなかったことを伝えた。少しだけ寂しそうな目をしたマネージャーさんは、もし今日予定が無ければ見てるだけでもいいから来てみないかと誘ってくれた。
そこまで言われてしまえば断ることも出来なくなって、私はわかりましたと了承した。するとマネージャーさんは、それでもとても嬉しそうに顔を綻ばせて、一応着替えだけと私を部室まで案内してくれた。
「じゃあ3人が出てきたら、中で着替えてね」
『はい、わかりました』
「私、もう1回職員室に行ってくるから、着替え終わったらみんなと合流してね…あ、あと着替えるとき鍵はかけること」
『ふふ、ありがとうございます』
「ん?」
『先輩、お姉ちゃんみたいだな…と』
「あっ…馴れ馴れしくてごめんね、私2年間マネージャー1人だったから、同性の後輩に慣れてなくて…」
『違いますよ、嬉しかったんです。久しぶりにお姉ちゃんに会えたみたいな気分になりました』
「鈴木さん、お姉さんいるんだ」
『はい、年齢もだいぶ離れてるし、もう家を出ているのでなかなか会えなくて』
「そっか…私がお姉さんの代わりになれたらな」
『えっ?』
「あ……っじゃあ、私いくね、また後で」
『は、はい!』
少し顔を赤らめたマネージャーさんは、綺麗なフォームで駆けていった。