第5章 第二体育館の烏たち
月島 side
次の日。
3対3が始まって、途中からもう何が何だか訳がわからなかった。王様は確かに王様だったのに、きちんとゲームメイクをしながら頭がおかしいくらいに正確なトスを放ってて…本当に気に食わない。
気付いたら3対3は僕らの負けで終わってて、何故かその場でジャージまで着せられた。
「早く実際の試合で試してえな…練習試合とかねえのかな…」
「練習試合…!他の学校と…練習試合…!」
「実際の試合には月島×3みたいなブロックがいるんだからな!」
「うおお!すごく嫌だー!」
…ほんと、こいつらバカじゃないの。
すると体育館のドアがガララ、と音を立てて開かれた。
「組めた!組めたよーっ!…練習試合!相手は県のベスト4!“青葉城西高校”」
…は?
普通こんなリアルタイムでこんな奇跡起こる?
そんでその練習試合の条件は、王様をフルでセッターとして出場させること。…相手の学校も一体何考えてるんだろう。