• テキストサイズ

【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第24章 春高一次予選開始!


「そういえば、美里はどうして白鳥沢に行かなかったんだ?」

『えっ!?』

私が何故白鳥沢を蹴って烏野高校に入学したのか、てっきり飛雄にも伝わっているものだとばかり思っていた。


「なんだよ?」

『あ…いや』



白鳥沢に行かなかった理由、
それは “そこに飛雄がいない” から。

前ならきっと簡単にそう言えたはず。



…でもどうしてだろう、
今は飛雄にどう思われるのかが怖くて言うことが出来なかった。


『私、やっぱ変かも…』

「お前、体調悪いのか?」


顔を覗き込んでくる飛雄の肩を押して距離をとる。


『っ!…も、もういいじゃん理由なんて』

「は?」

『定期テストとか?ほら、超難しそうだし!入学してからの方が色々大変そうだったからさ!』

「なんだそれ」

『ね?だから、いいのいいの』

「?」




『それより明日!頑張って勝ってよね!』

「当然だろ、春高行くんだから」

『うん、じゃあ青城も白鳥沢も倒さなきゃ』

「通過点だな」

『おお、言うね』



「そういや俺、この前ウシワカに会ったぞ」

『え、白鳥沢のウシワカさん!?どこで?』


「道」


『道…?どうだった?』

「デカかった」

『へえ…ウシワカさんも大きいのか』

「も?

『COWCOWコンビ、楽しみだね』

「…カウカウ?」



『よし、まずは1次予選だ!帰ったらお風呂入ってご飯食べてマッサージして早めに寝よう』

「おう」




空を見上げると、たくさんの星々が見えた。

その中でも一番強く光る星に、飛雄のやりたいことが全部上手くいきますようにとお祈りした。


/ 642ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp