第23章 止まり木
菅原 side
高身長連中の体で隠れていたから全く存在に気が付かなかった。
…そんなことより、今幼なじみって言ったか?
「うぇっ!?どうして研磨、あの2人が幼なじみだって知ってんの!?」
「あ、コラ日向」
「はッ!」
パシッと口を押さえる日向。
でもそれはもう遅くて、その場の全員の耳に届いてしまっていた。
「「「幼なじみ!?」」」
「…あ、やっぱりそうだったんだ」
「研磨、知ってたんじゃなかったのかよ〜!」
「別に…知らなかったけど、そうかなって」
「なんで!?」
「なんとなく?…わかんない」
「えぇえっ!?」
「なんか…あの2人の空気感、俺とクロのに似てたから」
ポソリと呟いた音駒セッターは、みんなからの視線が嫌だったのか逃げるように立ち去った。