第5章 第二体育館の烏たち
月島 side
初日の部活を終えて、制服に着替える。
「ツッキー、例の他の1年本当に外でやってるのかな?」
「知らない、ってか体育館入れてもらえないなんて問題児すぎるデショ」
「どんなやつらなんだろう?」
「ひとりは確定してる」
そう、入学式の日に僕は3組で見覚えのある名前を見つけていた。
「え?」
「…お前も見ればわかるよ」
僕たちは体育館沿いに角を曲がった。
「オラッ!次、後ろだっ!」
「よっしゃ!」
後ろを向いたまま僕に近づいてくる小さいヤツ。僕はその頭上に落ちてきたボールをヒョイと手のひらでキャッチした。