第23章 止まり木
「そういえば、兄さんから東京来てるのかって連絡あった」
『え!?いつ?』
「昨日?…いや、一昨日か」
『えー、その時に教えてよ!』
「そんなこと話せるタイミングなかったろ」
『…まぁたしかにそうだけど、にいに元気そうだった?』
「ん、元気だけど忙しいって」
『そっか、それは良いことだ』
「姉さんともたまに仕事するって言ってた」
『わぁ〜、夢が叶ったんだ!』
「あぁ」
『あー…2人に会いたいなぁ』
「前回は一与さんのときだったしな」
『……うん』
「お前からLINEすれば?」
『にいに?』
「まあ、兄さんでも姉さんでも。兄さん、お前のことすげえ聞いてきたし」
『えーっ!それなら私に直接LINEくれたら良かったのに!………って、あれ?』
途中から飛雄の目を見て話していた私は、カエルを見失った。
ふと、自分の足元に目を向けるとカエルはいつの間にかすぐ目の前にきていた。
なんだか目が合ったような気がして逸らせずにいると、そのカエルは突如、私目掛けてビョンッと飛び跳ねてきた。
『ぎゃあああっ!!』
「うおぁあっ!?」