第23章 止まり木
「会話から滲み出る頭の悪さ……」
「ぶふっ!」
『否定できない…』
「まぁそんなバカのために泣いてる人は同レベルだと思うけどね」
『なっ!?ひどいねツッキー!』
「泣くほど嬉しかったわけ?」
『…なんだろう、わかんない。けど、嬉しかった』
「鈴木はずっと影山の自主練に付き合ってきたしね!」
『そうだね』
「…幼なじみのために嬉し泣きとか子供じゃないんだからさ」
『ううん…私、ピンサーで山口くんのジャンフロが決まったり、強敵相手にツッキーのスーパーブロックが決まったりしても泣くと思う』
「うわぁ、嬉しいような心配なような…複雑な気持ちだ」
「ちょっと…たかがブロック決まっただけで泣かれても困るんだけど」
『えっ…じゃあ、我慢した方がいい?』
「ハハッ、出来るならそうしなよ」
「あれ?そういえば俺たち次の生川森然の得点係?」
『あ、そうかも!』
「アイツら自主練行くとか言ってなかった?…僕ちょっと呼んでくる」
ツッキーはため息をつきながら体育館を出ていった。