第23章 止まり木
「全く…素直じゃないんだから」
『ん?』
「ううん、なんでもないよ」
しばらく試合を見ていると、たまたま近くを通りがかった白福さんが山口くんに声をかけた。
「あ、もしかしてきみが山口くん〜?」
「へ…あ?…はいっ」
「OK、バッチリ覚えた〜」
「えっ…な、なんでっ…ですか!?」
「この前、マネのみんなで誰が一番カッコイイと思うか話してたとき、鈴木さんが山口くんの名前挙げてたからさ〜」
「え…鈴木っ!?」
『ちょー…っ!白福さん!!』
「あはは〜」
「「「はァ!?」」」
振り返ると、田中先輩と西谷先輩とツッキーが声を揃えてこちらに向かってきた。その後ろには飛雄と日向くんの姿も見える。