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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第23章 止まり木


月島 side

「へえ驚いた…月島そうだったんだ気付かなかったな」

「おいおい気付くの遅えよ、赤葦」

「な、何ですか?」



「んーや?」

「何でもないよ。ねぇ月島、影山と鈴木さんって付き合ってないの?」


「まぁ、僕の知る限りでは」

「……じゃあアレは本当か」



「ていうか赤葦さんは、あの2人の何を見てそう思ったんですか?」


幼なじみであることは隠し続けているし、この合宿でも鈴木と影山が一緒にいることはさして目立っていなかったはず。自主練なら清水先輩や谷地さんだって手伝っているし、そんなことで一々付き合ってるだなんて思わないだろう。


「たしかに、あの2人って特別仲良くは見えねーよなぁ黒尾?」

「あー…ソーネ」



「雰囲気?かな、鈴木さんの」


「セッターくんじゃなくて、鈴木さんの?」


「はい、影山の近くにいる時の鈴木さん、なんだかすごく安心したような顔してませんか?」


「…そうですか?」

「意識したことなかったな〜!」


「なんていうか…そういう雰囲気があったのは2人が付き合ってるからなのかなって思ったんですけど、違ったみたいです」


「…で、結局のところ赤葦は鈴木さんが好きなワケ?」


「まあ…普通に人としては好きですし、もちろん可愛いとも思いますけど、彼女にしたいとは思わないですね。俺、独占欲がかなり強い方なので」

「赤葦らしいな!」

「たしかに、全男の視線をかっさらっちゃうタイプだもんなー…鈴木さんは」

「はい、モテる子は無理ですね」





「良かったな、ライバルが減って」

「………っ」


ニヤつく黒尾さんを睨みつける。どうしてこの人に僕の気持ちがバレてるわけ、ほんとサイアク。





「そういや!赤葦がセッターくんに言ってたヤツはなんだったの?」

「あー、自由だとかチャンスだとか?」

「そー!それ!」


「なんですか?それ」

「行かせないっつった影山に、赤葦がなんか挑発したんだよ」



そのことなんですけど、と前置きをして赤葦さんはボソリと呟いた。





「実は俺、影山に鈴木さんを狙ってもいいか聞いてみたんですよね」




「「「ハァ!?」」」



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