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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第22章 初めての東京遠征


谷地 side

「よし…じゃあフライング1周」

「「「オーッス…」」」


試合後のペナルティきつそう…!
頑張れ…!


「あいつら何敗目だよ」

「別に弱くないけど、平凡だよな」

「音駒が苦戦したやばい1年ってどれのことだよ…音駒の連中の買い被りすぎじゃあ?」


耳に入る他校生の言葉に私は思わず唇を噛む。

「ぐやじい…!」

「仁花ちゃん抑えて、どうどう…大丈夫、田中の言うことがほんとならもうすぐ…」




「おーまだやってんじゃん!間に合ったね、上出来!」



見慣れないセクシーな人が体育館に入ってきた。すると、西谷先輩が立ち上がって「姐さん!」と叫んだ。


「西谷先輩のお姉さんですか?」

「ううん、たぶん田中の」



「たっ、たしかに似てる!………あっ!」




「「はぁ…はあっ」」




田中先輩のお姉さんの後ろに、日向と影山くんの姿が見えた。無事に補習終わったんだ!




「主役は遅れて登場ってか?腹立つわァ」



音駒の主将さんが少し嬉しそうにそう言うと、皆がバッとそちらを向いた。








『はぁ…早い…みんな…!』




2人の間にゼェゼェと息を切らして現れたのは美里ちゃんだった。美里ちゃんは息を整えて、顔を上げた。


『っ!?……ちょ、挨拶!』


みんなが見てることに気付いたのか立ち尽くした2人の頭に手をやってグイッと下げさせた。




「「は、はざーっす!」」

『遅れてしまい大変申し訳ございませんでしたァ!』





音駒の監督さんが3人を見てフッと微笑んだ。





…すごい、なんだか空気が変わった。
本当に主役の登場みたいだ。






「お前ら、そっちでアップとってこい!」

「「ハイ!」」

「鈴木も着替えてアップのサポートな」

『はっ、はい!』





3人は音駒の人に荷物置き場を案内してもらったのか、体育館の奥に抜けていった。




「揃いましたね!」

「うん!」




改めて、チーム烏野の強化合宿スタートだ!


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