第21章 影に隠した秘密
谷地 side
「わ、私には美里ちゃんのような刺激がありません!」
『刺激?』
「…や、谷地さん?」
「私が進学クラスになったのもきっとこの時の為…!無刺激の私が日向と影山くんを80点取れるように鍛えてみせます!」
「谷地さん…!」
「大丈夫?この人たち本物のバカだよ?」
「ムギッ!」
「んだと!?」
「わ…私も日向と影山くんには遠征に行ってほしいから、だから頑張る!」
「うう…谷地さん!」
「あざす!」
「俺もできるだけ手伝うよ」
「あっ!サンキュー山口!」
「おいおいおい後輩ばっかりいい格好はさせらんねーぜ!なあ力!」
「はあ…3年生は受験勉強もあると思うんでこいつらの勉強は1、2年で見ますよ」
「おう、じゃあ頼んだぞ」
「苦労しそうだけどな」
「俺は多分受験しないけど、教える自信もないかな…」
「じゃ、お先でーす」
そう言いながら、ガラガラとドアを開けたのは月島くんだった。