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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第4章 “頂の景色”


影山 side

「ふふっ、影山くん眠いの?」

振り返るとまたさっきの女子だった。並んでみると差程目線が下がらない。日頃近くにいるヤツが小さすぎて、不思議な感じがする。

「…ま、そッスね」

「春だもんね、あったかいな〜」

「………」

俺、やっぱりこの女子とどこかで会ってんのか?なんかすげえ話しかけてくる。

「私、杵島っていうの」

キジマ…キジマ…やっぱり知らねえ。

「影山…っス」

「ふふっ知ってるよ!私何度も名前呼んだのに気付かなかった?」


「あの…俺が忘れてたらすんません、俺ら知り合いすか?」

「ううん、私が一方的に知ってるだけ」

「?」

「私もバレー部なの」

「…ああ」

背の高さもあったし、反射的に肯定してしまったが、バレー部だからといって他校のヤツでしかも女子とか俺全く知らねえんだけど。


「影山くんは、私の憧れの人だよ」

「憧れ…ッスか?」

「っ…あ、今のちょっとまって、」

「?」





「ねえねえねえ聞いちゃった!今の告白!?」

「!……ちっ、違うよぉ!」

「なんだ?入学式早々カップル誕生か!?」

「も〜やめてってばぁ!」


「………?」



バレーというワードを聞いたら、余計にバレーがやりたくなった。さっさと入学式終わんねえかな。


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