• テキストサイズ

【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第21章 影に隠した秘密


「じゃあ乾杯の音頭、影山!」


「は?」


「は?ってなんだお前先輩に向かって」



「スンマセン……俺、踊るんスか?」



「「『えっ?』」」


「乾杯の音頭とか祭りでも見たことねえし…俺すずめ踊りもちょっとしか覚えてねぇんスけど」



真面目に考え出す飛雄にみんなはお腹を抱えて笑い出した。もちろん私も。


「ぶぁっはー!まじか影山!」

「たしかに烏野音頭とかあるけどさぁ!」

「音頭っていうのは…挨拶って、意味で…っ」

「お…王様っ…もう勘弁して…!」

「影山のすずめ踊り想像しちゃった…!」

「やめろ山口…!」

「だってちょっと…踊れるって言っ…!」

「山口黙れって……!!」


『か、影山くん…踊りたかったら踊ってもいいよ…先食べるけど…見ててあげるから…っ!』



「〜〜っ!踊んねえよバカ!」




「じゃっ…じゃあ改めて、鈴木!」



『すごく喋りにくいタイミング!…えっと、今日は本当の私たちを受け入れてくださってどうもありがとうございました。ただ学校ではこれまで通り変わらずに過ごしていきますのでよろしくお願いします。あっ…ちなみに武田先生とコーチ、潔子先輩は私たちのことをもう知っています、じゃあかんぱーい!』

「かんぱい」




「「「ちょちょちょ!」」」


『え、どうしました?』


「清水知ってたの!?」

『はい』

「武ちゃんと烏養さんも!?」

『はい…あのみなさん覚えてますかね?部誌に住所書くのあったじゃないですか…あの時に誤魔化せないなと思って先生に相談をして、その流れで潔子先輩にも』

「あー…あったな」

「あれおかしいと思ったんだ、日向ならまだしも鈴木が自分の住所を書けないなんて」

「俺、まだしもなんですかっ…!?」



「まぁ、とりあえずバレー部全員が影山と鈴木の秘密を共有してもらえたってことで…乾杯!」


「「「かんぱーい!」」」




「うー腹減った!」


「たしかに…超美味そう…」

「腹がギューギュー鳴ってるぜ」


「大地さん早く!」




「よし、せーの!」





「「『いただきます!』」」



/ 642ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp