第21章 影に隠した秘密
影山 side
「わぁーっ!広っ、影山の部屋広いな!」
「この人数で入っても普通に過ごせる…すげえ」
「綺麗に片付いてんじゃんか!」
「そうスかね」
部屋に人を呼ぶのなんていつ振りだ?
たしか小学生だったような…。
変な感じしかしねぇ。
「こら西谷、日向!ベッドの下覗くな」
「影山エロ本ねえのかよ!」
「んなもん持ってねぇっスよ」
「なんだつまんねえ!」
「王様のエロ本とか全く想像できないんだけど」
「はは、たしかに…」
「おい部屋にダンベルあるぜ」
「マジだ…握力のもあんじゃんスポ根漫画の主人公かよ」
「あの、適当に座ってください」
立ったまま部屋を見回されてるのが落ち着かない。
部屋から視線を逸らさせる為に、俺は慣れないノートパソコンを立ち上げた。
「王様、パソコンなんて使えるんだ」
「似合わなーっ!」
「うっせえな!」
美里の言っていたことを思い出しながら、コチコチとマウスでちっこい絵みたいなのを開いていく。
……あ、これか。
「ありました」
「おぉ!」
「どっちから観ますか?」
「じゃあサーブから見せてもらうか」
「じゃあ再生します」
ノートパソコンの画面に、全員が食いつくように目をやった。