第20章 されど空の青さを知る
私がその幼なじみであると知る3人の視線がバッと私に集まった。知りませんよと示すように小刻みに顔を振ると、3人はそれぞれ小さく反応を見せた。
「鈴木さん、大丈夫っすか!?」
『あっ…谷地さんごめんね、ありがとう』
飛雄、まさか私のこと話した?…いやでも日向くんも谷地さんも私への態度が変わらないってことは違うか。
そんなことより、あの飛雄が2人に私たちの喧嘩のことを話したってこと!?どんな流れで話したんだろう、すごく興味ある!
「え?なになに!?影山幼なじみいんの?」
「王様に幼なじみなんて想像出来ないんだけど」
「いるんだよなーっ、影山!」
「日向お前、余計なこと言ったら分かってんだろーな」
「ぁ………ウス」
日向くんは飛雄のドス黒い威圧的な目に怯えて、小さくなった。