第20章 されど空の青さを知る
谷地 side
25-16
烏野の勝ち。
素人目に見ていても圧倒的だったと思う。
「はぁ…はあっ、鈴木審判お疲れ!」
『澤村先輩もお疲れ様でした!』
「練習試合も、問題なくいけるな!」
『はい、精進します!』
「やぁ、今日は審判ありがとう」
『あっ!こちらこそありがとうございました、とても勉強になりました』
「いやいや素晴らしかったよ、キミ何年生?」
『1年生です』
「1年!?…アップにも参加していたようだけど中学はどこ?」
『北川第一でした』
「北一は…女子も強かったんだっけか」
「どうでしたかね…」
『すみません、私中学時代バレー部ではなくて…』
「「えっ!?」」
鈴木さん、相手の監督たちに囲まれてる…。
「鈴木さん、すげえよな!」
「え?」
「練習試合すると、相手チームの人からいつもあんな感じなんだ!」
「そうなんだ…」
「負けてらんねえ!」
日向にとってはマネージャーもライバルなんだな…というか、主に鈴木さん?
「集合!」
相手のチームが帰るからか、最初みたいに整列をすることになった。