第20章 されど空の青さを知る
──翌日
キーンコーンカーンコーン…
『あれ、次なんだっけ?』
「数学」
『ありがと。あ、そうだツッキー』
「ん?」
『テスト勝負さ、パックジュース1週間分はどうだろうか』
「肉まんのほうが安上がりだったじゃん…」
『おやおや〜?ツッキー今のは敗北宣言かな?』
「は?僕はキミのお財布事情を心配して言ってあげただけなんだけど」
『っはは!やっさしー』
「…余裕なところがムカつくよね」
「失礼しあーす!」
「………しあす」
聞き覚えのある声に振り返ると、
『え、日向くん……と影山くん?』
そう、4組の教室に入ってきたのは日向くんと飛雄だった。