• テキストサイズ

【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第19章 能ある烏は翼を隠す


月島 side

バシンッ



「…っうわ!」



鈴木の放ったスパイクは、例の女子の腕にぶつかって跳ねた。



その光景はまさにデジャヴ。
つい先程見たものと、よく似ていた。





トットッ…ト…


結構な外野がいるのに、ボールの弾む音まで聞こえてくるなんてきっと普通なら有り得ない。


でも、それを実現させてしまうのが鈴木らしいと思った。



『…あ、ごめんね〜!私、下手っぴで…わざとじゃないからっ!』


「……ッ!」



風船が破裂したように一気に歓声が沸き起こる。コートの中でも同じように鈴木の周りにメンバーが群がっていた。



「鈴木さんすごい!」

「すごい音した!ばしんって!」

『へへ…よかった上手くいって、山野さんのトスのおかげ』

「とにかく高いの上げようって鈴木さんに聞いたから!」

「あの、鈴木さん…ありがとう」

『ううん、友達を傷つけるヤツは許さないってシャンクスから学んだからね!』

「うぅ…美里船長〜っ!」






ケラケラと笑う鈴木を見ながら、僕らはポカンと口を開けたまま動けなかった。

…今僕たちは何を見たのだろうか。






3組 9-9 4組



そして、いよいよ両クラスのマッチポイント。
/ 642ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp